外壁塗装について
外壁塗装のウレタン塗料の特徴は?メリット・デメリットをご紹介
一昔前は主流だった「ウレタン塗料」ですが、より耐久性に優れたシリコン塗料が台頭し、今では外壁塗装の現場で採用されることは少なくなりました。
しかし、ウレタン塗料は価格が安いため、施工費用を抑えたい方からは今でも選ばれています。
でも、実際に施工する前に、耐用年数やデメリットは把握しておきたいところではないでしょうか?
そこで今回は、神奈川県横浜市・川崎市で外壁屋根塗装を手がける「浜翔ペイント」が、「外壁塗装のウレタン塗料」について詳しく解説しました。
・ウレタン塗料の特徴
・ウレタン塗料のメリットとデメリット
・ウレタン塗料の単価の相場
などを分かりやすくお伝えしています。
比較の対象としてよく挙げられる「シリコン塗料」との違いや、他の塗料の特徴も簡潔にまとめているので、外壁塗装の塗料選びで悩まれている方はぜひ最後まで読んでみてください!
外壁塗装の「ウレタン塗料」の特徴
はじめに、外壁塗装に使用されるウレタン塗料の基礎知識をお伝えしていきます。
ウレタン塗料とは
「ウレタン塗料」とは、ウレタン樹脂を主成分とする塗料のことです。
外壁塗装だけでなく、車や食器、家具など、日常的に目にするさまざまな物に使用されています。
ウレタン塗装は、塗料の中では比較的安価で、アクリル塗料より耐久性があることから、以前は外壁塗装の現場でよく用いられていました。
仕上がりに艶があり、カラーバリエーションが豊富なの点が特徴です。
ただ、耐用年数は5〜10年ほどと、近年販売されている塗料の中では耐久性の面で劣っています。
価格が手頃で、ウレタン塗料より耐用年数が長い「シリコン塗料」が台頭してからは、ウレタン塗料が外壁リフォームで選ばれることは少なくなりました。
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「水性塗料」か「油性塗料」か
一言でウレタン塗料といっても、水で薄める「水性塗料」と、シンナーなどの溶剤で薄める「油性塗料」の2種類があります。
両者の違いを、以下の表にまとめました。
水性塗料 | ・水で薄める
・臭いが優しい ・耐久性は油性塗料に劣る ・低価格 |
油性塗料 | ・溶剤で薄める
・臭いが強め ・耐久性は水性塗料より優れている ・価格は水性塗料より高め |
油性塗料は水性塗料よりも耐久性が高いことがメリットですが、施行中の臭いが気になるという方も。
臭いに敏感な方は業者に相談し、臭いの優しい塗料を選んでもらうのも1つの手です。
「1液型」か「2液型」か
ウレタン塗料は、硬化剤を使わない「1液型」か硬化剤を使用する「2液型」かによっても特徴が異なります。
1液型 | ・硬化剤を使わず、水(水性塗料)やシンナーなど(油性塗料)で薄めて使用する
・翌日も使用可能 ・2液型より安価 |
2液型 | ・主剤に硬化剤を混ぜて使用する
・1度硬化剤を混ぜたら、残りを翌日に使用することはできない ・1液型より耐久性に優れている |
2液型の方が1液型より耐久性が良く、金属部や塩ビ部にも塗装が可能です。
耐久性を重視する方には、2液型がおすすめ。
ただ、単価は1液型の方が安価なため、予算や使用用途に合わせて選ぶようにしてください。
外壁塗装にウレタン塗料がおすすめな人
ウレタン塗料は、以下のような方におすすめです。
- 施工費用を抑えたい人
- 近いうちに解体or引っ越しの予定がある人
- 付帯部塗装をしたい人
- ベランダ塗装をしたい人
ウレタン塗料は塗料の単価が安いため、とにかく施工費用を安くしたい方にはもってこい。
また、耐用年数の目安は5〜10年ほどなので、解体や引っ越しの予定があるなど、外壁塗装の美しさを長期間持続させる必要のない方にもおすすめです。
ウレタン塗料は密着性が高い上に材質が柔らかいことから、細かい作業にも適しており、雨樋などの付帯部塗装や、外壁よりも形状が複雑なベランダ塗装にも適しています。
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外壁塗装にウレタン塗料を使用する3つのメリット
ここでは、外壁塗装にウレタン塗料を使用することで得られるメリットを3つご紹介します。
①他の塗料よりも価格が安い
ウレタン塗料は、塗料の単価が「1,400〜2,500円/m2」と、他の塗料に比べて安価なことが魅力の1つです。
他の塗料の単価を、以下にまとめました。
塗料の種類 | 単価の目安 |
ウレタン塗料 | 1,400〜2,500円/m2 |
シリコン塗料 | 1,800〜3,500円/m2 |
ラジカル塗料 | 2,200〜2,800円/m2 |
フッ素塗料 | 3,000〜5,000円/m2 |
無機塗料 | 5,000〜5,500円/m2 |
ウレタン塗料は安価ですが、発色が良く、艶のある美しい仕上がりになるのが特徴です。
安く綺麗に仕上げたい方にはもってこい。
耐用年数は短めなので、今のお住まいに長く住む予定がなく、安く外壁塗装をしたい方には魅力といえます。
なお、ウレタン塗料よりも安価なアクリル塗料もありますが、耐久性に乏しく、紫外線の影響を受けやすい外壁塗装ではあまり使われることはないため、こちらではご紹介していません。
②豊富な種類の中から選べる
ウレタン塗料は、昔からある製品なので、数々の大手メーカーからたくさんの種類が販売されています。
そのため、カラーバリエーションが豊富です。
色だけでなく、防カビ・防藻性に優れたものや、防汚性の高いものなど、性能も実にさまざま。
「こだわって色や性能を選びたい」という方にも、ウレタン塗料はおすすめです。
③ひび割れに強い
ウレタン塗料は弾性に優れているので、ひび割れに強いのもメリット。
外壁材の動きに追従するので、外壁に軽微なひび割れが発生しても、塗膜が割れるのを抑制できます。
経年で形が変わりやすい木部にも塗装できるのは、ウレタン塗料の魅力です。
外壁塗装にウレタン塗料を使用する3つのデメリット
メリットの次は、デメリットもご紹介します。
工事が終わってからミスマッチが起きるのを防ぐためにも、ぜひデメリットもあらかじめチェックしておいてください。
①耐用年数が短い
ウレタン塗料のデメリットは、なんといっても耐用年数が短いことです。
1ランク上にあたるシリコン塗料と比べてみると、以下のようになっています。
- ウレタン塗料→5〜10年
- シリコン塗料→10〜15年
住環境によっては、耐用年数が倍近く変わってくることも。
30年の間に必要な施工の回数を比べてみても、ウレタン塗料の方が余計に工事費用が必要になることが分かります。
- ウレタン塗料→30年間で3回塗り替えが必要
- シリコン塗料→30年間で2回塗り替えが必要
施工のたびに20万円前後の足場代や作業費、塗料費などが必要になるため、長い目で見るとウレタン塗料のコストパフォーマンスはあまり良くありません。
耐用年数を重視したい方は、シリコン塗料以上のランクのものを選ぶことをおすすめします。
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②紫外線に弱く色褪せしやすい
ウレタン塗料は耐久性が高くないため、紫外線の影響で色褪せしやすいという面もあります。
外壁は、晴天時は常に紫外線にさらされているので、劣化スピードが早いことが気になる方にはおすすめできません。
③汚れやすい
ウレタン塗料は汚れがついても雨で流されにくく、砂埃や排気ガスなどの汚れが溜まりやすいのも気になるポイントです。
美しい外観を長く保ち続けたい方には不向きといえます。
外壁が汚れるのを避けたい方は、雨天時に外壁の汚れが流されやすい低汚染性の塗料を選ぶと良いでしょう。
ウレタン塗料の単価の相場
シリコン塗料の単価の目安は、「1,400〜2,500円/m2」となっています。
ただ、実際の施工価格は、業者の価格設定や外壁面の大きさなどによって異なるものです。
費用の詳細を知りたい方は、無料で見積もりサービスを行っている複数の業者に見積もり依頼を出しましょう。
2〜3社に見積もりを取ることで、価格やアフターフォローなどのサービス内容を見比べることが可能です。
ウレタン塗料とシリコン塗料との違い
「シリコン塗料」は、ウレタン塗料の1ランク上の位置付けとして知られており、比較対象によく挙げられる塗料です。
両者の違いを以下にまとめたので、どちらにしようか迷われている方はぜひ参考にしてください。
ウレタン塗料 | ・耐用年数の目安:5〜10年
・単価の目安:1,400〜2,500円/m2
・価格が安い ・耐久性と耐用年数はシリコン塗料に劣る ・塗膜が柔らかく塗る外壁材を選ばない ・汚れや色褪せに弱い |
シリコン塗料 | ・耐用年数の目安:10〜15年
・単価の目安:1,800〜3,500円/m2
・シャア率No.1 ・安定した品質 ・高すぎない価格設定 ・種類が豊富 |
シリコン塗料は、ウレタン塗料より少し単価が上がるものの、耐用年数が長く、価格と耐久性がちょうど良い塗料として最も人気を集めています。
ウレタン塗料と同様に種類が豊富なので、好みの色や性能を探しやすいのも嬉しいポイントです。
耐用年数が長い分、ウレタン塗料よりも塗り替え塗装の回数を減らせるため、長期的なコストパフォーマンスを重視したい方はシリコン塗料を選びましょう。
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その他の塗料の特徴
外壁塗装に使われる塗料は、ウレタン塗料とシリコン塗料だけではありません。
近年は、これらの耐用年数を大きく上回る高耐久の塗料もよく用いられています。
それぞれの塗料の特徴を簡潔にまとめたので、ぜひ塗料選びの参考にしてください。
フッ素塗料 | ・耐用年数の目安:15〜20年
・単価の目安:3,000〜5,000円/m2
・蛍石が原料 ・シリコン塗料より耐久性に優れている ・自浄作用がある ・艶が長持ちする ・カビや苔が生えにくい |
無機塗料 | ・耐用年数の目安:20年以上
・単価の目安:5,000〜5,500円/m2
・無機物が主成分 ・紫外線に強い ・耐用年数が非常に長い ・自浄作用がある ・カビや苔が生えにくい |
いずれも、施工価格は高くなるものの耐用年数が長く、塗装リフォームの回数を減らせる点が魅力です。
汚れがつきにくく色褪せにも強いため、長期にわたって美しさを持続します。
足場代が高くなりがちな3階建ての家屋や、まめに手入れができない別荘など、塗装回数をなるべく抑えたい方にはおすすめの塗料です。
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まとめ
今回は、「外壁塗装のウレタン塗料」について詳しくお伝えしました。
ウレタン塗料には、以下のようなメリットがありました。
- 塗料の単価が安い
- 種類が豊富
- ひび割れにくい
ウレタン塗料は価格の安さが魅力ではありますが、耐用年数は5〜10年と短めなのがデメリット。
一定の耐久性を求める方には、1ワンク上の「シリコン塗料」がおすすめです。
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