修理補修について
瓦屋根から雨漏り!原因と自分でもできる応急処置の方法
瓦屋根は、瓦自体の耐久性が非常に高く、塗装の必要がないことから「メンテナンスフリー」とも言われています。
しかし、瓦以外の部位が知らず知らずに劣化していると、たとえ瓦屋根であっても雨漏りが発生してしまうことがあります。
突然、瓦屋根で雨漏りが発生して雨が屋内に滴り落ちてくると、慌ててしまうものです。
雨漏りを放置していると、家具や家電にまで被害が及ぶ場合があります。
いざという時のために、どのような対応をすれば良いか知っておくだけでも安心です。
そこで今回は、神奈川県横浜市・川崎市で外壁屋根塗装を手がける「浜翔ペイント」が、「瓦屋根の雨漏り」について詳しく解説しました。
・瓦屋根で雨漏りが発生する原因
・自分でもできる応急処置の方法
・修理費用の相場
などをお伝えしています。
瓦屋根を補修する際の注意点もお伝えしているので、ご自宅の雨漏りが気になる方はぜひ参考にしてください。
瓦屋根から雨漏りする原因5選
はじめに、瓦屋根で雨漏りが発生する原因を5つご紹介します。
修繕方法もお伝えしているので、ぜひチェックしてください。
① 瓦のズレや割れ
瓦屋根の雨漏りは、屋根を覆っている瓦の一部がズレたり割れたりすることで発生します。
瓦の下には、防水シートが施されています。
瓦がズレたり割れたりすると、該当箇所の防水シートがあらわになります。
知らず知らずのうちに、防水シートが雨風や紫外線の影響を受けて劣化し、穴開きが生じて雨水が屋根内部に侵入してしまうのです。
台風時に飛来物が直撃したり、地震による強い衝撃を受けたりすることによっても、瓦のズレや割れが生じやすくなります。
屋根に登って瓦の状態をチェックすることは一般の方には難しい作業なので、自然災害が発生した後は屋根塗装業者に点検を受けることをおすすめします。
▶︎神奈川県横浜市・川崎市の雨漏りのご相談は「浜翔ペイント」へ
修繕方法
瓦にズレが発生していたら、該当箇所の瓦を綺麗に並べ、割れが発生している部分は新しい瓦と交換します。
瓦の破損だけであれば、部分的な補修で十分対応が可能です。
② 防水シートの傷み
瓦屋根の雨漏りの原因として多く挙げられるのが、「経年劣化による防水シートの傷み」です。
防水シートの寿命は永遠ではなく、15〜20年ほどで交換時期が訪れるのが一般的です。
また、先ほどお伝えしたように瓦にズレや割れが生じていると、該当部分の防水シートの劣化が早くなり、雨漏りが発生しやすくなります。
修繕方法
防水シートが交換時期を過ぎていたら、「葺き直し」を行います。
葺き直しとは、既にある瓦を一旦取り外し、屋根内部を修繕してからもう一度瓦を元に並べ直す施工のことです。
防水シートの土台にあたる野地板も、この時にしっかり修理補修します。
葺き直しは屋根材を新たに用意する必要がないので、屋根材を完全に新しくする「葺き替え」工事よりも安価に行えることがメリットです。
ただ、瓦には重量があり、地震の際に地面に落下するリスクもあるので、防水シートの交換と一緒に軽量な金属屋根に取り替える方も多く見られます。
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③ 漆喰の劣化
屋根の頂上部分に当たる棟の「漆喰」が劣化して剥がれなどが生じると、雨漏りが発生しやすくなります。
漆喰は、棟瓦を固定する「葺き土」に雨が当たらないように保護する役割があります。
しかし、その漆喰が経年劣化で割れたり剥がれたりすると、内部の葺き土が露出して、雨天時に土が流れ出してしまうのです。
葺き土が流れると、棟瓦が崩れやすくなり、隙間が生じて雨漏りへと発展します。
地震の衝撃や飛来物が原因で漆喰が割れることがあるため、災害が起きた後は瓦と一緒に漆喰の状態もしっかりチェックしてもらうようにしてください。
修繕方法
漆喰が傷んでいたら、古い漆喰を取り払い、新たな漆喰を塗っていきます。
棟瓦にずれが生じていたら、この時に一緒に修繕します。
古い漆喰の上に新しい漆喰を重ね塗りする方法もありますが、この方法はおすすめできません。
寿命を迎えた古い漆喰が剥がれて、上に塗った新しい漆喰も一緒に割れてしまうリスクがあるためです。
漆喰の寿命は10年前後とされているため、適切な時期に漆喰の塗り直しを行いましょう。
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④ 葺き土の流出
瓦の下に施されている「葺き土」が雨で流れ出して少なくなることも、雨漏りが発生する原因の1つです。
葺き土は現在の防水シートにあたるもので、瓦屋根の隙間から入り込んだ雨水をガードして、瓦をしっかり固定する役割があります。
現在ではあまり見られなくなりましたが、昭和初期までは葺き土を使用した「土葺き工法」が主流でした。
土葺きで用いられた土は、瓦屋根が長年雨にさらされることで少しずつ流出していきます。
瓦屋根の葺き土が流れて少なくなると、そこから雨水が屋根内部に入り込んでしまうのです。
軽くて機能性に優れた防水シートが台頭したため、今では土葺き工法が採用されることは無くなりました。
土葺き工法によって建てられた古い家屋では、今でも葺き土の減少による雨漏り被害が見られることがあります。
修繕方法
葺き土の流出による雨漏りには、一度瓦を撤去して、新たに防水シートを施します。
重量のある葺き土を防水シートに替えることで、屋根全体の軽量化を図ることが可能です。
雨漏りの修繕ができる上、家屋の耐震性の向上が期待できます。
なお、このようなケースの場合、葺き土を綺麗に取り除く必要があるため、修繕費用は高くなりがちです。
⑤板金の不具合
瓦屋根に施されている「板金の不具合」も、雨漏りの原因としてよく挙げられます。
瓦屋根には、屋根面と屋根面がぶつかる谷の部分に板金が取り付けられています。
板金は金属からできているため、サビが発生して穴が開くと、そこから雨水が入り込んで雨漏り被害へとつながってしまうのです。
また、積雪の重みなどで板金が変形し、隙間が生じることによっても雨漏りが発生しやすくなります。
修繕方法
板金に開いた穴が小さい場合など、破損が小規模であれば、コーキング材などを用いて部分的な補修をします。
ただ、板金が著しく変形していたり、大きな穴が空いていたら、新しいものと交換しなければなりません。
板金の交換時期は、20年前後が目安といわれています。
大切な家屋の健康を守るためにも、5〜10年おきに屋根の定期点検を受けることをおすすめします。
自分でもできる応急処置の方法
ここでは、ご自身でも対応が可能な応急処置の方法をお伝えします。
なお、たとえ雨漏りが発生していても、屋根に登って破損の状態をチェックするのはNGです。
雨天時の屋根は滑りやすい状態なので、滑落のリスクが大きくなっています。
高所作業に慣れていない方が登るのは大変危険です。
雨漏りが起きてしまったら、あくまでも屋内でできる応急処置にとどめておき、速やかに点検と修理をプロの修理業者に依頼するようにしてください。
バケツで雨水を受け止める
天井から雨水が滴ってくるようであれば、直下にバケツを置いて雨水を受け止めましょう。
この時、バケツの下にビニールシートを敷くと、床が保護されるのでより効果的です。
また、バケツの中に古いタオルや雑巾を入れ込むことで、水が飛び跳ねる勢いが小さくなります。
家具や家電に雨がかかるリスクを減らせるので、ぜひ試してみてください。
ビニールシートで天井裏の床を覆う
天井裏の床にビニールシートを敷いて、雨が部屋の中に落ちるのを防ぐのも良い方法です。
ただ、この方法はあくまでも一時凌ぎに過ぎません。
部屋に雨が落ちてこなくなったからといって雨漏りを放置していると、湿気で屋根内部が傷んで、シロアリが発生するなどの二次災害につながることもあります。
雨漏りが発生したら、なるべく早く修理を依頼しましょう。
瓦屋根で起きた雨漏りの修理費用相場
ここでは、雨漏り修理にかかる費用相場をご紹介します。
火災保険についてもお伝えしているので、自然災害が理由で屋根が破損した方はぜひ読んでみてください。
瓦屋根の雨漏り修理の費用相場
瓦屋根の雨漏り修理の相場は、以下のようになっています。
瓦交換 | 1〜3万円(枚) |
防水シート交換 | 6,000〜8,000円/m2 |
漆喰補修 | 3,000〜7,000円/m2 |
板金交換 | 5,000円〜12,000円/m |
葺き直し | 80〜200万 |
破損の規模や屋根面積などによって、施行価格は大きく変わってきます。
なお、漆喰補修を両面施工する場合は、2倍の金額が必要です。
瓦屋根の雨漏り修理に火災保険は使える?
台風や大雨などの自然災害が原因で発生した雨漏りであれば、火災保険が適用されることがあります。
■例
- 飛来物で瓦が割れて雨漏りが生じた
- 強風で瓦が吹き飛ばされて雨漏りが生じた など
なお、経年劣化の傷みは、火災保険で修理できないので気をつけてください。
また、地震による被害も火災保険の対象外です。
地震の衝撃で瓦がズレや落下が生じたら、地震保険の対象となります。
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瓦屋根の雨漏り修理のNG行為
瓦屋根の雨漏りをDIYで修理をするのは、基本的にNGです。
雨漏りの発生箇所を突き止めるのは、大変難しい作業です。
修繕箇所を見誤ると、雨水の排水経路が変わってしまい、さらに被害が拡大しかねません。
また、慣れない高所作業は滑落のリスクがつきまといます。
雨漏り修理には知識と経験が必要なので、最初から修理業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
今回は、「瓦屋根の雨漏り」について詳しくお伝えしました。
瓦屋根の雨漏りは、以下のような要因で引き起こされます、
- 瓦のズレ・割れ
- 防水シートの経年劣化による傷み
- 漆喰の劣化による割れ・剥がれ
- 葺き土の流出
- 板金の穴開きや変形
雨漏り被害が進むほど、修繕にかかる費用は大きくなります。
地震や台風などの自然災害が発生したら、瓦にズレが発生していないかプロに点検してもらうことをおすすめします。
また、5〜10年に1度と期間を決めて、定期的に屋根の点検を受けるのも大変有効です。
神奈川県横浜市・川崎市で発生した雨漏りは、ぜひ屋根・外壁塗装専門店の浜翔ペイントへご相談ください!
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お見積もりは無料となっておりますので、お気軽にご連絡ください。