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屋根塗装について
瓦の種類と特徴を徹底解説!メンテナンスのタイミングは?
ひとことで「瓦屋根」と言っても、使用される瓦の種類はさまざまです。
一般的な粘土瓦には塗装メンテナンスは必要ありませんが、スレート瓦やセメント瓦など、なかには塗り替え塗装が必要な屋根材もあります。
自宅の屋根に使用されている屋根のメンテナンス方法が分からないと、施工の計画が立てられなかったり、傷んでいるのに放置したりしてしまいがちです。
そこで今回は、神奈川県横浜市・川崎市で外壁屋根塗装を手がける「浜翔ペイント」が、「瓦の種類」について詳しく解説しました。
・瓦の種類とそれぞれの特徴
・注意してほしい瓦の劣化症状
・瓦屋根のメンテナンス方法
などをご紹介しています。
瓦屋根の劣化が気になる方や、塗り替え塗装が必要かどうかで迷っている方は、ぜひ本記事を参考にしてください!
粘土瓦の種類と特徴
■耐用年数の目安:50年
■塗り替え塗装の必要性:なし
「粘土瓦」は、瓦の形に成型した粘土を高温で焼成したものです。
日本家屋で多く使用されているため、日本人に最も馴染みのある屋根材となっています。
粘土瓦は非常に耐久性に優れており、塗り替え塗装の必要性ないことが特徴。
部分的にズレや割れが生じても、該当箇所の瓦を差し替えることができるので、メンテナンスが楽な点がメリットです。
ただ、瓦屋根の一番上の棟瓦に施された漆喰は、20年前後で補修が必要となります。
粘土瓦自体の耐久性は長いものの、屋根全体の点検・メンテナンスは10〜20年を目安に行うことをおすすめします。
釉薬瓦
「釉薬瓦」は、焼成する直前に釉薬を塗布して焼き上げる瓦のことです。
高温で焼き上げる際に釉薬がガラス質に変化するため、表面に美しい光沢感があります。
色褪せに強く、美しさが長持ちすることが特徴です。
釉薬瓦の産地として、愛知県の「三州瓦」や島根県の「石州瓦」があります。
三州瓦
「三州瓦(さんしゅうがわら)」は、愛知県西三河地方で生産されています。
日本で一番使用されている釉薬瓦で、硬くて丈夫なことが特徴です。
石州瓦
「石州瓦(せきしゅうがわら)」は島根県石見地方の特産品です。
鮮やかな赤色で、屋根を華やかに見せてくれます。
凍害や塩害ににも強いため、寒冷地などでもよく使用されている瓦です。
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いぶし瓦
「いぶし瓦」は、銀色がかった炭色の瓦で、お寺や神社などでよく使用されている瓦です。
焼成の際に瓦を燻すことで、独特の風合いを引き出しています。
焼成の過程で炭素膜が形成されるため、釉薬瓦同様、防水性が非常に優れています。
色味の経年変化が楽しめるので、昔ながらの風合いがお好きな方におすすめです。
淡路瓦
兵庫県淡路地方は、「いぶし瓦」の名産地です。
淡路で作られることから、「淡路瓦」と呼ばれています。
瓦の表面が滑らかで美しいことが特徴です。
素焼き瓦
「素焼き瓦」は、瓦型に成型した粘土を、釉薬などを施すことなく素焼きしたものを指します。
粘土の自然な風合いを活かしたもので、明るい色合いをしていることが特徴です。
モダンな印象があり、洋風建築によく採用されています。
粘土瓦の形状
粘土瓦の形状には、大きく以下の3つがあります。
- 和瓦(J型)
- 平板型(F型)
- スパニッシュ型(S型)
どのような特徴があるか、詳しく見ていきましょう。
和瓦(J型)
曲線が緩やかな「和瓦(J型)」は、日本で古くから使用されている馴染み深い形状です。
屋根の土台との間に隙間が生まれる構造で、空気の層が雨音や太陽光の熱をシャットアウトしてくれます。
防音性や遮熱性に秀でている点が魅力です。
平板型(F型)
フラットな形状の「平板型(F型)」の瓦は、シンプルでモダンな雰囲気がお好きな方におすすめです。
また、カーブがないため、平らな太陽光パネルが見た目によく馴染むというメリットも。
和風建築と洋風建築のどちらとも相性がよく、家屋のデザインを選びません。
スパニッシュ型(S型)
「スパニッシュ型(S型)」は、スペイン風のデザインの瓦をモデルに、日本家屋によく馴染むよう作られた瓦のこと。
主に、洋風建築でよく採用されます。
経年でヴィンテージ感が出るので、他と被らないオシャレな雰囲気が演出できます。
その他の瓦の種類
瓦は粘土瓦だけでなく、スレート瓦やセメント瓦など色々な種類があります。
粘土瓦には塗装メンテナンスを施す必要はありませんでしたが、その他の瓦には定期的な塗装メンテナンスが必要不可欠です。
ここでは、粘土瓦以外の瓦の種類をご紹介していきます。
スレート瓦
■耐用年数:30〜40年
■塗装の必要性:あり
■メンテナンスのタイミング:10〜30年
「スレート瓦」は、セメントに繊維を混ぜ込んで薄く成形した瓦のことで、表面には塗装が施されています。
往来のセメント瓦よりも非常に丈夫で軽量なうえ、粘土瓦より価格が安いことから、近年多くの住宅で採用されています。
スレート瓦は、ケイミュー株式会社の「カラーベスト」や「ルーガ」が有名です。
ルーガなどの色褪せに強い屋根材もありますが、屋根表面に劣化症状が見られるようになったら、塗装によるメンテナンスが必要です。
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セメント瓦
■耐用年数:30〜40年
■塗装の必要性:あり
■メンテナンスのタイミング:10〜15年
「セメント瓦」は、セメントに川砂を混ぜ、薄く成形した瓦のこと。
粘土瓦に変わる安価な屋根材として、1970〜80年代によく使用されました。
スレート瓦と同様に、表面に塗装を施すことで防水性を保っています。
塗膜が劣化すると雨水を吸収してひび割れなどが発生しやすくなるため、10年を目安に塗装メンテナンスを行うことが一般的です。
ただ、耐久性があまり良いとはいえず、重量もあることから、セメント瓦が用いられることは最近では少なくなりました。
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モニエル瓦
■耐用年数:20〜30年
■塗装の必要性:あり
■メンテナンスのタイミング:10〜15年
「モニエル瓦」は、セメント瓦によく似た形状の屋根材です。
セメント瓦と違って、「スラリー層」と呼ばれる厚みのあるクリア塗装が施されていることが特徴。
スラリー層があることで、セメント瓦よりも防水性が高く丈夫であるとされています。
ただ、塗り替え塗装の際にしっかりとスラリー層を除去する必要があり、メンテナンスに高い技術を要するのがデメリット。
また、現在はモニエル瓦の製造が終了しているため、リフォームの際は屋根材を刷新する「葺き替え工事」で対応をします。
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瓦に見られる劣化症状
最後に、瓦によく見られる劣化症状をご紹介します。
2階の窓から確認してみて、当てはまる症状があれば要注意です。
以下に挙げた症状が見られたら、なるべく早く屋根の修理業者に補修を依頼しましょう。
凍害
「凍害」は、粘土瓦の成分に含まれる水分が、寒さで凍ることで引き起こされる症状です。
水分が凍ることで瓦が膨張し、日中の暖かさで溶ける際に元のサイズに縮みます。
その際の動きに瓦が耐えきれず、ひび割れや欠けが生じてしまうのです。
凍害は、寒さの厳しい東北地方や、寒暖差の激しい地域でよく発生します。
塩害
「塩害」は、潮風にさらされた瓦が、塩分の影響でポロポロと崩れてしまう症状です。
釉薬が施されていない、瓦の内側の部分に発生するので、一般の方には見つけづらくなっています。
塩害のリスクのある沿岸部にお住まいの方は、10年に一度を目安に屋根の点検を受けることをおすすめします。
瓦のズレ
地震が起きたり、強風にさらされたりすることで、瓦の一部が「ずれる」現象です。
瓦がずれると、屋根に隙間が生じて、下に敷いてある防水紙が雨水に直接打たれる形になります。
長く放置をしていると、防水紙が傷んで雨漏りに発展しかねません。
また、瓦がずれているということは、瓦がきちんと固定できていない状態のため、瓦が落下する危険性が高いということでもあります。
瓦がずれているの見つけたら、速やかに業者に修理を依頼してください。
ひび割れ・欠け
瓦の「ひび割れや欠け」も、地震などの衝撃や飛来物がぶつかることが原因で起こります。
また、先にもご紹介した「凍害」や「塩害」によっても発生する症状です。
瓦のズレと同様、ひび割れや欠けの放置は厳禁。
隙間から雨水が入り込みやすくなるので、屋根内部が傷む原因となります。
破損箇所が少なければ、瓦の差し替えといった部分的な補修で対応ができるので、屋根内部が傷む前に早めに業者に修理を依頼しましょう。
瓦屋根のメンテナンス方法
ここでは、瓦屋根の代表的なメンテナンス方法をご紹介します。
部分補修
瓦の部分的なひび割れや欠けなどは、該当箇所の瓦を差し替える「部分補修」を行います。
全体的な屋根の修理と違って破損箇所だけを対応するので、修理価格はあまり高くはありません。
部分補修の価格の目安は、以下のようになっています。
- 瓦の交換→1〜3万円/枚
- ズレの補修→1〜5万円/枚
先にもお伝えしたとおり、小さな破損でも、長期的に放置していると屋根内部の腐食につながる可能性があります。
雨漏りが発生すると、修理は大掛かりなものとなり補修費用も莫大に。
修理費用を最小限に抑えるためにも、瓦の破損には早めに対処することがおすすめです。
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葺き直し・葺き替え
瓦屋根の内部が傷んでしまったら、「葺き直し」や「葺き替え」で屋根の土台を一新します。
葺き直しと葺き替えには、以下のような違いがあります。
- 葺き直し→既存の瓦を再利用して、内部を補修する
- 葺き替え→瓦も内部も全て新しくする
「葺き直し」は、瓦を一旦撤去し、内部を補修してから再度瓦を設置していきます。
すでに使用している瓦を再利用するため、施工価格は葺き替えに比べるとリーズナブルです。
瓦が傷んで再利用できない場合は、屋根材もすべて新しくする「葺き替え」を行います。
葺き替えの際に、軽量な金属屋根材やスレート瓦に交換して、耐震性の向上を図る方が近年はよく見られるようになりました。
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まとめ
今回は、「さまざまな瓦の種類」をご紹介しました。
瓦には、塗装が必要なものとそうでないものがありました。
塗装メンテナンスの有無でまとめると、以下のようになっています。
塗装メンテナンス不要 |
|
塗装メンテナンス必要 |
|
粘土瓦には塗装が施されていないため、塗装メンテナンスは不要です。
しかし、20年前後を目安に漆喰補修をする必要があるため、粘土瓦だからと油断せず、10〜20年ごとに業者による屋根の点検を受けるようにしてください。
神奈川県横浜市・川崎市の屋根・外壁塗装専門店「浜翔ペイント」では、塗装メンテナンスだけでなく、瓦屋根の補修や葺き替えなども行なっています!
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